個人店のとんかつ屋、案外見つけるのは難しい。
かつや、かつ庵などのとんかつを売りにしているチェーン店さえも、牛丼チェーンと比べるとなかなかお目にかかれないのではないだろうか。
また、とんかつの個人店はどうも高級なイメージがつきまとう。からあげが庶民派とするのであれば、とんかつはここぞというときのぜいたく品。割高な豚ロースを使用しているからであろう。

しかしリーズナブルにとんかつを提供している個人店は、探してみると点在するものだ。

小田原の飯泉橋付近COCO’Sの奥にあるのが、和風レストラン喜左衛門（店頭には「喜」という字を「㐂」と表記している）
ここはランチではロースかつ定食を1,000円、ヒレカツ定食を1,100円と大変リーズナブルでありながら、手作りのサクッとしたとんかつを頂ける。ランチの時間帯には、とんかつを楽しみにきた、熟年の夫婦や近所の職人たちが集まり、地元に支持されているお店。リーズナブルでありながら、ゴマは各自すり鉢でするタイプのとんかつ屋。分厚いロースと美しく揚がった衣。ソース、ゴマ、ロース、衣が絶妙なバランスを生む。私が住んでいる開成町から喜左衛門までは少々車を走らせなければならないが、それでも定期的には訪れたい。お昼時は込み合うので少々早めに伺うのがよさそうだ。

写真にはSony RX100(初代)を使用しています。