2024/10/09 Wed
the-clo.com Ohyama wrote
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小田原城から三の丸小学校を超えて、御幸の浜に向かっていくと、かまぼこ通りがある。ここは海岸から徒歩5分に位置しており、かまぼこメーカーを中心に30軒の店が連ねる。
かまぼこ通りに入ると最初に杉清が目に飛び込む。食べ歩き用のさつま揚げと店頭に書いてある文字に吸い寄せられていく。
店内では、さつま揚げが所狭しと展示されている。
レジカウンターの下には、揚げたてで提供という文字の下に、各種さつま揚げが陳列されている。手と同じくらいの大きさと厚みのさつま揚げ、ネギあじは小田原の味だと教わったので注文する。
竹串にささったあつあつのさつま揚げ。これまでこうしてさつま揚げが醸す魚のうまみを噛みしめたことがあっただろうか。油でコーティングされた表面をかじると、魚の天然の風味が広がる。様々なスタイルの練り物があるが、さつま揚げは油と魚のうまみが調和している分、十分な食べ応えがあるのもうれしい。
杉清のさつま揚げを食べながら小田原を散策する。これぞ小田原ならではの街歩きではなかろうか。
歴史ある産業の担い手は生産者だけではない。商売である以上、消費者あっての生産者、生産者あっての消費者である。消費者である我々はかまぼこ通りに足を運び、そこでおいしいかまぼこを頂く。これが消費者として、歴史ある産業の担い手としての役割であると考えている。