2023/07/08 Sat
FUSEKIDO Ohyama wrote
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ひとえにラーメンと言っても、様々なジャンルがあることは周知の通りだ。大きく分類するとすれば、こってり系とあっさり系であろう。
こってり系はその中毒性のある油で人々を魅了してならない。家では出せないあの背徳感こそラーメン。昼に食べれば深夜までは腹がもつこってり系こそラーメンであり、それ以外は認めないという方々もいる。
こってり、マシマシ、などなど。ラーメンはエンターテイメント化してきている。何か非日常的なものを味わえるのではないかと、皆ラーメン屋に列を作るのである。
しかし、ラーメンにエンターテイメント性を持たせる前に、ラーメンは一つの料理であり、生きるために栄養摂取が必要な持続可能な食べ物であるべきなのである。
そうした考えから、私はあっさり系。つまりは3食ともラーメンであっても食事として楽しむことができるあっさり系のラーメンが好きだ。
2023年7月7日(金) 平日の12時過ぎ。麺処 いち林の店頭駐車場はほぼ満車だ。
最大6-8組ほどのお店にはすでに3組が列をなしていた。
列に並ぶために、名簿への記載はない。券売機が店頭に置かれているので、順番が回ってくるまで列で待とう。
さて券売機でラーメンを選べる順番がまわってきた。お店のおすすめは「全部のせ」だろうか。せっかくの遠征先の食事、ここはいち林さんおすすめの「全部のせ」のボタンを迷うことなくPushしよう。
さて、いよいよラーメンのお出まし。
所狭しと詰められたチャーシュー。半熟の味玉。とりつくね。メンマ。ほうれん草。海苔。青ネギ。小松菜。
このラーメン椀のという球場の中で、オールスターゲームが繰り広げられているではないか。
これが全部のせ。圧倒的な説得力。
鶏ガラベースのスープは手もみの縮れ麺とよく絡み、麺一本一本存在感におどろかれぬる。
特記すべきはチャーシューだろうか。柔らかくしっとりとしつつも、醤油の味がしみ込んだ逸品。
あっさり系ラーメン界隈で言えば、外角ボールゾーンギリギリからシュート回転でストライクゾーンに食い込んでくるラーメンともいうべきだろうか。「全部のせ」で見かけはこってり系と思わせておきながらも、オイリー感控えめのしっとり。全体的にクラフト感を醸し出しており、丁寧に作られたラーメンであることが、見た目、味覚から伝わってくる。
結局スープもすべて飲み干してしまった。
群馬県、栃木県。海はないが、農作物/畜産物の一大生産地であるためか、北関東にはおいしいものがたくさんあることを再認識させられた。